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船員法改正による迅速な環境整備がきっかけで「健康経営優良法人」取得へ

旭汽船株式会社は、内航タンカー(国内を航行する油槽船)によるエネルギーの海上輸送に従事しており、乗組員の健康管理についてさまざまな課題に直面していました。

船員法改正をきっかけにワーカーズドクターズと連携し、産業医の選任をはじめ、乗組員の健康を支える取り組みを強化しています。

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船員法改正による迅速な環境整備がきっかけで「健康経営優良法人」取得へ
会社画像

旭汽船株式会社

1967年創業。1987年に近海タンカー株式会社のグループ傘下となる。
船舶乗組員50名と、内航タンカー3隻で、石油会社の製油所から油槽所(タンクターミナル)へとエネルギーを輸送する。
乗組員の
「健康」と船の「安全」に積極的に取り組み、2024年には健康経営優良法人2024(中小規模法人部門)に認定される。

  • 業種: 運送・物流
  • 会社規模: 50〜999名
お悩み
  • ● 海上勤務という特殊な労働環境に適した産業医の確保が困難
  • ● 長期間の船内生活におけるメンタルヘルスや生活習慣病への対策を充実させたい
ご提案・解決
  • ● 物流や工場、海運企業などの産業医経験のある産業医の選任
  • ● 産業医が安全衛生委員会に参加することで、問題点の洗い出し、メンタルや健康面のサポートを強化

はじめに旭汽船株式会社の事業内容や従業員数を教えてください。

当社は50名の船舶乗組員を抱え、3隻の内航タンカーの管理業務を行っております。タンカー船は、製油所で燃料などの貨物を積載し、各地の油槽所へ海上輸送して、国内のエネルギー物流を支えています。

乗組員は数か月に渡り乗船したままの勤務となるため、生活習慣病や労働環境の改善が課題になっていました。

船員法が改定されてからすぐに産業医の選任のご相談をくださいましたが、新規でワーカーズドクターズと契約に至った経緯を教えていただけますでしょうか。

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取締役 海務部長 渡邉様

2023年の船員法改正により、常時50名以上の乗組員を使用する会社は産業医を選任することが義務付けられました。

この法改正に対応するため、産業医に関する情報を集め始め、複数社のウェビナーに参加。その中で、海上勤務という特殊な労働環境に対応できる提案をしてくださったのがワーカーズドクターズさんでした。

産業医の選任だけでなく、船員法に精通した方もいて安心感がありました。

ワーカーズドクターズからの産業医紹介で評価いただけた点を教えてください。

当社では20~30代の若手が半数を占めており、当時は女性乗組員も増えていたため、女性の産業医が親しみやすいのではないかと思い相談したところ、ワーカーズドクターズさんは柔軟に対応していただき、大変助かりました。

また船員法を始め、内航海運業界に関する知識と経験のある産業医を紹介していただいた点も評価できると思います。

当社の船舶は定期航路ではなく、天候にも左右され本船のスケジュールは直前にならないと定まりません。

そのような状況にあっても、ワーカーズドクターズさんにスケジュール調整のサポートへ入っていただけるのも助かります。

2024年度時点で行っている具体的な産業保健活動を教えていただけますでしょうか。

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海務部 清水様

乗組員の健康と安全を維持するため、国土交通省のガイドラインに基づき多角的な活動を行っております。

まず、本船では二等航海士を衛生担当者と定め、当社独自のチェックリストに基づいて毎月の船内巡視を行い、産業医からのフィードバックをいただきます。

船内労働安全衛生委員会も船長以下全員参加で毎月行われ、議事録には会社のコメントを付け、これも産業医からのフィードバックをいただきます。乗組員の健康診断の結果も船員保険と産業医にも確認いただき、アドバイスを受けます。

ストレスチェックは年に1回行い、高ストレスに該当した乗組員から申し出があった場合、産業医との面談を受けられる体制も整えました。

2024年に初めて「健康経営優良法人」に認定されるなど、産業保健にも力を入れていると思います。健康経営を成功させるために大事だと感じたことをお教えください。

従来から導入しておりました船舶の安全管理システムの基本方針は「健康、安全、環境保護」です。

乗組員の健康があってこそ、船上での各種業務と運航が安全と環境が保たれます。
乗組員は、3か月間は乗船したままでの勤務となるため、船内でのルールや限られたスペースでの生活がストレスとなり、喫煙や飲酒、食生活の乱れを誘引します。

本船には司厨長がいて乗組員への供食を行っていますが、船は24時間運航しており、各々の当直時間で勤務して休息を取りますので、各自で好きなものを食べてしまう傾向にもあります。
そこでまず、食事の栄養バランス、食べる時間帯、適切な飲酒などを促し、健康的な食生活の意識づけを行いました。まずは全員が“健康”に目を向けることが大切ではないかと思います。

ワーカーズドクターズとの取り組みのなかで、改善を実感したことはありますか。

船員法改正への取り組みではありましたが、ワーカーズドクターズさんからのアドバイスもあり、自分達で積極的に取り組む姿勢になれたのは組織全体として良かったことだと思います。

さまざまな健康に関する情報をいただき本船に提供し、産業医からの専門的アドバイスもいただいて、事務所側にいる私たちも、本船側乗組員も、健康を意識するようになりました。
健康経営優良法人への取り組みも、ワーカーズドクターズさんのサポートがきっかけでした。

船員の健康促進など、特殊な状況下で改善が難しい課題については、今後どのように取り組んでいこうとお考えでしょうか。

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今後は、運動習慣の定着を目指したいと思います。
船内では立ち仕事や、重量物を扱う作業もあり、腰痛持ちも少なくないため、腰への負担を軽減するマッスルスーツの導入を行いました。業務負担の軽減がまず有効ではないかと感じています。今後は、船内での運動を促すために運動器具の導入を検討しており、乗組員にアンケートをとる予定にしています。

運動器具の導入により身体的な健康増進に加え、メンタルケアにも寄与するのではないかと考えています。これらの施策が、乗組員の健康増進と船内生活の質の向上に繋がることを目指しています。

ワーカーズドクターズへの評価を率直にお聞かせください。

非常に満足しています。ご担当の方の対応が迅速でフットワークが軽いので助かります。予期せぬ変更があっても迅速に調整をしてくれています。

また、産業医とも良い関係を築けているので連携が取りやすいです。

最後に今後の産業保健活動の展望を教えていただけますでしょうか。

いま取り組んでいる活動はまだ発展途上ではありますが、健康面の改善は数値で明確になってくることを期待して取り組んでおります。

一方で、乗組員のメンタルヘルスは明確に表れるものではなく、大きな課題ではないかと考えています。本船との通信環境がさらに改善すればオンラインでの対話をスムーズに行えますので、船上にいながら産業医と面談が可能になります。それによって、乗組員へのさまざまなサポートが向上し、ストレス軽減とメンタルヘルスの向上に繋がるのではないかと期待します。

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