健康診断や血液検査で、「血糖値が高いので糖尿病に注意」と診断されたことはありますか?親戚や身内で糖尿病を患っている方はいますか?生活習慣病として知られる糖尿病は、歳を重ねるごとに発症率が上がります。病名としての認知度は高いですが、その原因やリスクなど基本情報もちゃんと知っておく必要があるでしょう。
糖尿病ってどんな病気?
- 健康情報
糖尿病になるのはなぜ?
生きていくための大切なエネルギー源である、ブドウ糖。人間はブドウ糖なしでは生きられませんが、多く摂り過ぎると糖尿病になります。通常は食事をすると一時的に血液中のブドウ糖が増えますが、健康な体であれば、すい臓から出ている「インスリン」というホルモンによってブドウ糖を体内に取り込み、蓄え、エネルギー源として使うことができる状態にしてくれます。血液中のブドウ糖の割合を血糖値と呼び、インスリンの働きによって血糖値は一定の範囲内におさまっています。糖尿病の人は、インスリンが少なくなったり、効きが悪くなったりして、ブドウ糖をうまく血液中から体内に取り込めなくなっています。その結果、血糖値が高い状態(高血糖)が長く続くことでさまざまな障害を引き起こします。
糖尿病の診断(定期健康診断の結果からの推定)
糖尿病の診断方法には以下の3つの診断基準があります。
- 1.朝の空腹時血糖値 126mg/dl以上
- 2.時間関係なく測定した血糖値 200mg/dl以上
- 3.HbA1c(NGSP) 6.5%以上 いずれかひとつ該当
1.糖尿病の成因による分類と特徴
糖尿病には以下のような種類があります。
2.合併症
糖尿病を治療せず長い間そのままにしておいた結果、ひどくなると合併症が起こります。糖尿病の合併症はさまざまで、代表的なものに以下があります。
3.治療
糖尿病の治療では、薬物療法に加えて食事療法と運動療法が行われます。欠乏したインスリンを体外から補充をすることもありますし、膵臓のはたらきが残存している時には膵臓からのインスリン分泌を促進するような薬剤を使用することもあります。また、糖分の吸収を抑制することで血糖値の上昇を緩やかにすることを試みる薬剤もあります。血糖コントロールの状態や残存した膵臓の機能に応じて適切な治療方法が選択されますが、基本的に1型糖尿病ではインスリンが適応となります。膵臓移植も適応となりえますが、ドナーとの関連もあり日本における実施件数は決して多くはありません。糖尿病の治療では、薬物療法以外に食事療法や運動療法も必要とされます。食事を改善し、適度な運動を生活に取り入れた上で、薬も上手に組み合わせるといったバランスのとれた治療が重要になります。糖尿病は自覚症状がはっきりしない場合であっても、進行性に病状は進行します。病状がはっきりしないから大丈夫と過信することなく、適切なタイミングで治療を行うことが重要であるといえます。
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