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アルコールを健康的に楽しもう

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更新日: 2023.05.31
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この記事を書いた人:ワーカーズドクターズ編集部

【監修】齋藤英胤先生
慶應義塾大学薬学部教授

【監修】齋藤英胤先生
慶應義塾大学薬学部教授

「酒は百薬の長」という言葉があるように、適度な飲酒は健康によい効果があるといわれています。しかし、飲みすぎると心身にさまざまな悪影響を及ぼす恐れがあるので、健康的にアルコールを楽しむ方法を身につけましょう。

飲みすぎは生活習慣病やがんの原因に

飲みすぎ

アルコールを飲みすぎるとさまざまな病気の一因になりますが、なかでもアルコールの影響をとくに受けやすいのが肝臓です。体内に入ったアルコールは、酵素の働きによって肝臓でアセトアルデヒド、さらに酢酸を介して全身で水や二酸化炭素にまで分解されますが、このとき中性脂肪の原料となる脂肪酸が合成されます。過度の飲酒を続けていると肝臓に中性脂肪が蓄積し脂肪肝となり、肝機能の低下を招いてしまうのです。また、過剰なアルコールが肝臓で分解される過程で発生する活性酸素も肝臓の組織を傷つけるので、肝機能の低下につながります。
さらに、過度の飲酒は糖尿病、高血圧症、脂質異常症、高尿酸血症といった生活習慣病の原因になるほか、膵炎やがんのリスクを上げます。

アルコールの適量を知ろう

厚生労働省が進める国民健康づくり運動「健康日本21(第二次)」では、生活習慣病のリスクを高める飲酒量を、1日の平均純アルコール摂取量で男性40g以上、女性20g以上としています。
また、節度ある適度な飲酒は、1日の平均純アルコール摂取量で男性は20g程度、女性はその1/2?2/3程度に抑えましょう。普段は飲まずに数日分?1週間分のアルコールをある日一気に飲むのはやはり体に毒となります。
ここでポイントとなるのが「純アルコール量」。たとえばアルコール度数5%のビールと12%のワインを同じ量飲んだとしても、摂取した純アルコール量は異なるので注意しましょう。お酒の種類別に見た純アルコール20gを含む酒量の目安は次のとおりです。



純アルコール20gを含む酒量の目安

体にやさしいアルコールの飲み方

体にやさしいアルコールの飲み方

● 強いお酒は薄めて飲む

アルコール度数の高いウイスキーやウオッカ、「ストロング系」と呼ばれるお酒などは、何かで割るか、チェイサー(水)と交互に飲むようにしましょう。



● おつまみを食べながらゆっくり飲む

空腹の状態でお酒を飲むと、アルコールがすぐに吸収されて血中のアルコール濃度が急に高くなり、肝臓に負担がかかります。おつまみを食べながら、ゆっくりマイペースにお酒を飲みましょう。
揚げものやしょっぱいものはおつまみの定番ですが、エネルギーや塩分のとりすぎが心配なのでほどほどに。刺身や枝豆、豆腐といったたんぱく質のものと、野菜などの低エネルギーでビタミンやミネラルが豊富なおつまみを中心に食べましょう。



● 夜遅くまで飲まない

夜遅い時間までアルコールを飲むと、アルコールを分解するために就寝中も肝臓に負担がかかりますし、眠りが浅くなって睡眠の質が低下します。



● 週に2日は「休肝日」に

肝臓を休めるために、2?3日連続でアルコールを飲んだら次の日は飲まないというように、週に2日は「休肝日」を設けましょう。休肝日はアルコール依存症を予防する意味でも大切です。

二日酔いはなぜ起こる?

二日酔い

肝臓で一度に処理できないアルコールは、処理されるまでアルコールのまま、またはアセトアルデヒドに分解された状態で血液の流れに乗って全身を巡ります。二日酔いの原因ははっきりとはわかっていませんが、アセトアルデヒドの作用で、頭痛や吐き気、動悸などの症状が現れるといわれています。
さらに、アルコールの利尿作用による脱水症状、低血糖状態、胃粘膜の荒れなど、さまざまな要因が重なって二日酔いが起こると考えられています。
二日酔いになったときは、水分をしっかりとって安静にしましょう。迎え酒はアルコール依存症への入り口です。

公開日: 2019.11.29
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