日本人の 2 人に 1 人は、一生のうち一度はがんに罹患すると推計されています。がんの治療法が進歩しているとはいえ、できればがんになりたくないというのは誰もが願 うことでしょう。これまでの研究から、がんのリスクが低下する健康習慣が明らかに なっています。
がんのリスクを減らす5つの健康習慣
- 健康情報
男性のがんの 5 割、女性のがんの 3 割は、生活習慣や感染が原因!?
5 つの健康習慣でがんのリスクが 4 割減
国立がん研究センターをはじめとする研究グループは、科学的根拠に基づいたがん予防ガ イドライン「日本人のためのがん予防法」を定めました。それによると、1. 禁煙する、2. 節酒 する、3. 食生活を見直す、4. 身体を動かす、5. 適正体重を維持する――という 5 つの健康習 慣を実践することで、がんのリスクを下げることができるとされています。 健康習慣を 1 つでも多く実践するほどがんのリスクは下がり、0?1 つしか実践していない 人に比べて、5 つすべてを実践している人では、がんのリスクが約 4 割低いというデータが あります。 5 つの健康習慣をどのように実践すればよいかみていきましょう。
1. 禁煙する
たばこを吸う人は禁煙し、吸わない人は他人のたばこの 煙を避けましょう。 まずは喫煙のリスクを理解することから始め、禁煙外来 など専門家とともに禁煙に取り組むのが成功への近道です。
2. 節酒する
お酒を飲む場合は、男性で 1 日当たり純エタノール量換算 23g 程度までとします。お酒 を飲まない人、飲めない人は無理に飲まないようにしましょう。
1日当たりの飲酒量の目安 男性の場合、以下のいずれかの量までにとどめましょう。女性はこの1/2?1/3程度が目安です。 |
3. 食生活を見直す
●減塩する
「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」では、1 日当たりの食塩 摂取目標量を男性 7.5g 未満、女性 6.5g 未満としています。塩蔵食 品(塩辛、練りうになど)や食塩の摂取は最小限にとどめましょう。
●野菜と果物をとる
「健康日本 21(第二次)」では、1 日当たりの野菜の摂取量の目 標を 350g としています。目安として、野菜を小鉢で 5 皿分と果物 1 皿分を毎日食べるように心がけましょう。
●熱い飲食物は冷ましてからとる
飲食物が熱い場合は、口の中や食道の粘膜を傷つけないよう、少 し冷ましてから口にしましょう。
4. 身体を動かす
厚生労働省では、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を 1 日 60 分行うことに加 え、息がはずみ汗をかく程度の運動を 1 週間に 60 分程度行うことを推奨しています。デスク ワークの人や在宅勤務の人などは、意識的に身体を動かすようにしましょう。
5. 適正体重を維持する
中高年では、BMI(※)が男性 21?27、女性 21?25 の範囲内になるよ うに体重を管理しましょう。 ※BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
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