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産業保健師のキャリアアップとは?未来へ踏み出す6つの方法を解説!

  • 産業保健
更新日: 2025.03.14
産業保健師のキャリアアップとは?未来へ踏み出す6つの方法を解説!
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この記事を書いた人:佐藤将人

【監修】佐藤将人 ワーカーズドクターズ提携産業医、合同会社SUGAR代表医師、日本医師会認定産業医、労働衛生コンサルタント(保健衛生)、臨床心理士、中小企業診断士、両立支援コーディネーター、健康経営アドバイザー、日本肝臓学会専門医、日本外科学会専門医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター

【監修】佐藤将人 ワーカーズドクターズ提携産業医、合同会社SUGAR代表医師、日本医師会認定産業医、労働衛生コンサルタント(保健衛生)、臨床心理士、中小企業診断士、両立支援コーディネーター、健康経営アドバイザー、日本肝臓学会専門医、日本外科学会専門医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター

「このまま同じ職場にいてキャリアが築けるのだろうか」

「保健師職でキャリアアップする方法がわからない」

保健師のなかには企業に就職したものの、今後のキャリアアップの方法についてわからない人が多いのではないでしょうか。産業保健師は少数精鋭の職場が多いため、身近にロールモデルがおらず、就職後のキャリア選択が容易ではありません。

本記事では、職場経験や資格・スキルを生かして新たな可能性を切り開く、産業保健師のキャリアアップ方法について解説します。

産業保健師が抱えやすいキャリアアップの悩み

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  • 産業保健師として働く中で抱えやすいキャリアアップの悩みは以下の3つです。
  • ・専門性を発揮できない
  • ・社内評価が限定的である
  • ・スキルアップのための時間を確保できない

専門性を発揮できない

職場環境によっては本来の専門性を発揮できない場合があります。産業保健師は高度な健康知識をもつ専門職ですが、総務や人事的な事務作業を兼務する職場も珍しくありません。

たとえば、勤怠管理や労務管理に関する事務サポート、社内イベントの企画・運営などです。事務作業の負担が大きいと、本来の業務である社員の健康管理まで手が回りません。

また、健康管理業務に従事している場合も、作業が定型化し専門性を発揮しにくいことがあるでしょう。

社内評価が限定的である

産業保健師が少ない職場では評価制度があいまいで、専門職としての能力が適正に評価されていない場合があります。また、一般職と異なり、業務内容や所属部署が固定的であるため、社内評価が限定的です。

さらに、能力が高くても雇用形態が非正規社員だったり、正規社員になっても昇給がなく責任と業務量だけ多くなったりするケースも少なくありません。

産業保健師に対する社内評価制度があいまいな職場で昇給、昇進などキャリアアップを目指すのは難しいといえるでしょう。

スキルアップのための時間を確保しにくい

社外研修への参加やリスキリングの時間が確保できない場合があります。産業保健師がキャリアアップを目指す場合、スキルや経験の棚卸し、リスキリングへの取り組みは不可欠です。

ただ、大企業であれば、一人の産業保健師のが担当する社員が1,000〜2,000人というのも珍しくありません。保健指導やメンタルヘルス対応に毎日追われれば、スキルアップのための時間確保やモチベーション維持が難しくなります。

関連記事:産業保健師の探し方は?募集・求人と採用のポイントをケース別に解説

産業保健師を取り巻くキャリア観の変化

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産業保健師であっても一つの会社や職種に縛られない主体的なキャリア選択が重要です。大企業へ就職し安定した生活を目指す時代から、多様な職場・多様な働き方で自己実現を目指す時代へと変化しています。

柔軟な働き方

産業保健師の働き方は技術の進歩や社会環境の変化によってより、より柔軟になりつつあります。

とくに、感染症の拡大をきっかけとしてリモートワークや在宅勤務、フレックスタイム制が普及しました。産業保健師の業務である保健指導や健康相談のオンライン実施も可能となりました。

柔軟な働き方が広まることで、一人ひとりのニーズに応じて働きやすくなったといえるでしょう。育児中の人や介護者、副業希望者、地方居住者にとって場所や時間に縛られない働き方ができることは大きなメリットです。

参考:METI/経済産業省「多様で柔軟な働き方」

参考:厚生労働省「仕事と生活の調和の実現に向けた取組の推進」

転職志向の高まり

ライフスタイルやキャリア観にあった仕事環境を求めて、人材の動きが活発化しています。ビズリーチの調査でも、転職をキャリアアップの手段としてポジティブにとらえる傾向がみられました。

産業保健の現場では、企業が産業保健師に求めるスキルや知識が年々多様化しています。さまざまな職場でキャリアやスキルを磨かなければ、企業のニーズに応えることが難しくなるでしょう。

産業保健師が専門性をより深めたり仕事の幅をさらに広げたりするための方法として、転職という選択肢があります。一つの職場にこだわらず、キャリア形成を重視するモデルへのシフトチェンジが必要です。

参考:厚生労働省「『働き方改革』の実現に向けて」

参考:ビズリーチ WorkTech研究所「年代別のキャリア観を調査(2024年)」

産業保健師のキャリア選択

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転職志向の高まりや柔軟な働き方の広まりにより、産業保健師のキャリア選択は多様化しています。産業保健師としての知識と経験を生かし納得できるキャリアを歩むために、どのような選択肢があるのでしょうか。以下の6つのキャリアを紹介します。

  • ・行政保健師
  • ・看護師資格を生かす
  • ・大学院への進学
  • ・一般企業への転職
  • ・独立する
  • ・産業保健師として転職する

行政保健師

保健師の就職先でもっとも多いのが行政保健師です。

都道府県や市町村の保健所や保健センターに所属し、地域住民に対して直接的または間接的に保健サービスを提供します。行政保健師の仕事は、地域全体と地域住民の健康課題に対するアプローチです。

企業という組織と社員個人両方に対するケアを行ってきた産業保健師の経験が役立つでしょう。

参考:厚生労働省「令和4年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」

看護師資格を生かす

看護師資格を生かして認定看護師や施設管理者、教育職を目指せます。昨今、高齢化が進み看護や介護分野で職員の需要がさらに増える見込みです。今後、利用者の増加が予想される訪問看護事業所では特に、職員の人材確保が最重要課題とされています。

病院や介護施設などで心身のケアを担当するほかに、認定看護師の資格を取得して職員全体の指導役になるのもおすす勧めです。また、産業保健師の経験があれば施設によっては施設管理者を目指すことが可能です。

看護師と保健師両方の資格を生かして、看護師や保健師学校養成所で学校教育に携わるという選択もあります。

参考:公益社団法人日本看護協会「認定看護師 | 看護職の皆さまへ」

大学院への進学

産業保健師の専門性を追求したいと考えている人には進学がおすす勧めです。大学院へ進学し専門分野と研究テーマを決め研究活動を行います。修了すれば後には大学教員の道が開けるでしょう。

さらに産業保健を極めたいという人は、産業医への転身も可能です。社会人対象の医学部編入制度を利用すれば、2年次または3年次へ編入できます。

一般企業への転職

産業保健師の経験を生かしながら一般職へ転職する方法があります。医療職専門の人材派遣会社や製薬会社、生命保険会社、フィットネスクラブ、公衆衛生関連の研究機関などへの転職です。

リーダーシップやマネジメント、健康経営、ウェルビーイング経営などに関心があれば企業の人事部へ転職する方法もあります。産業保健師の経験は労働衛生活動の推進に役立つでしょう。

独立する

フリーランスや起業して経営者になるなど、産業保健師として独立する働き方もあります。

フリーランスは就業時間に縛られず働けますが、仕事の依頼主を探す必要があり、安定的な顧客の確保が難しい側面があります。また、産業保健サービス事業所を設立する場合は、会社設立の手続きや事業計画の立案などの準備が必要です。

主な活動としては、企業向けの産業保健サービスの提供が中心で、顧客獲得のためにマーケティングを行います。企業向け以外には、地域住民や母親を対象とした個人への支援、健康教室の出張講師など、活動領域は多岐にわたります。

心身の健康をトータルでサポートできる産業保健師は、今までのキャリアやスキルに応じてさまざまな分野での独立が可能です。メディアに取り上げられれば、活動の幅もさらに広がるでしょう。

参考:日本開業保健師協会の理念 - 日本開業保健師協会

産業保健師として転職する

産業保健師として十分に能力を発揮できずキャリアの悩みがある場合は、他ほかの企業に転職することもキャリアアップの一つといえます。しかし、産業保健師の求人は一般的な求人サイトでは見つけにくく募集数も少ないため、自分に合った職場を探しにくいでしょう。

産業保健師の転職を考える際には、人材紹介サービスを活用することが有効です。経験豊富なコンサルタントが一人ひとりのキャリアプランや悩みに応じ、適切な転職のアドバイスや書類作成のサポートを行います。

「産業保健師として転職したいが、求人が見つからない」という人は、人材紹介サービスを活用してみましょう。

ワーカーズドクターズでは、産業保健師を対象とした求人を多数ご用意しております。紹介歴20年以上の実績をもち、書類作成や面接同行はもちろん、内定後のフォローまで充実した体制でサポートします。お気軽にご相談ください。

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産業保健師の経験を生かして自分らしいキャリアデザインを描こう

現在の職場では希望のキャリアが築けないと感じたら、キャリアアップに向かって一歩踏み出してみましょう。近年、雇用は流動化し産業保健師であっても一つの職場に縛られない柔軟な働き方が選択できる時代へと変化しています。

価値観やライフスタイルに合った自分らしいキャリアデザインを描き、自己実現を目指しましょう。産業保健師の経験や看護師資格を組み合わせれば転職はもちろん進学や独立、別分野へのキャリアチェンジが可能です。

イメージが難しい場合は資格やスキルを棚卸しし、職場での経験を振り返ったうえでまずはキャリア目標を設定してみましょう。

公開日: 2025.03.14
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