他人が吸っているたばこの煙を吸い込み、間接的に喫煙をする「受動喫煙」。東京都は6月27日、「受動喫煙防止条例案」を議会で可決しました。これは都民の健康増進の観点から、そして2020年に開催される東京オリンピックの開催都市として対策をよりいっそう推進していくための条例です。
受動喫煙防止条例について
- その他
更新日: 2023.04.12
【屋外でも敷地内は禁煙!国の条例よりも厳しい東京都の条例】
受動喫煙防止については国会でも健康増進法改正案を審議中ですが、東京都の条例はそれよりも厳しい規制となっています。これは従業員だけでなく、より子供に配慮された内容となっていることがわかります。
◆国と東京都における、条例の違いとは?
|
◆国の健康増進法案との比較
【受動喫煙防止条例、東京都はこうなりました】
- ・幼稚園、保育所、小中高などの教育施設:敷地内禁煙(屋外の喫煙所設置も認められません。屋外喫煙所の設置は基本的に不可)
- ・医療機関や児童福祉施設、大学、行政機関:敷地内禁煙(屋外の喫煙場所の設置は可能にする屋外喫煙所の設置は可)
- ・老人福祉施設、運動施設、ホテルなど多くの人が利用する施設:施設内の禁煙(喫煙室の設置は可)
- ・飲食店:店内の禁煙(喫煙室の設置は可)
- ・従業員のいない飲食店:事業者が禁煙か喫煙を選択できます。喫煙とする場合、店内全体や一部を喫煙スペースと定めることが可能です。
- ・シガーバーやたばこ販売店など主に喫煙を目的にするお店:別の類型を設け、喫煙禁止場所としません。
- ・バス、タクシー、航空機:車内禁煙(喫煙室の設置は不可)
- ・船や鉄道:車内禁煙(喫煙室の設置は可)
- ・旅館やホテルの客室、家やマンションの部屋:禁煙の対象外
【自分だけじゃない、他人にも、大切な人のためにも禁煙を!】
条例は段階的に施行され、ラグビーのワールドカップの日本開催を前にした2019年9月1日までに、学校や病院、児童福祉施設の敷地内が禁煙になります。また、東京オリンピックを目前にした2020年4月1日には、飲食店を原則禁煙にするなどの条例を盛り込んだ罰則の適用等を全面的に施行する予定です。(違反者には5万円以下の過料)
世界では受動喫煙が原因で1年間で60万人前後が死亡しており、日本でも約6,800人が死亡していると言われています。吸う人も吸わない人も、今回の条例を機会に喫煙の害について改めて考えてみてください。
この記事を読んだ方へ
おすすめの資料
おすすめの資料